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Conversation
Exchange(1)
「
Conversation
Exchange」という
言葉
を
なんと
訳し
たら
いい
の
だろうか。「
会話
交換
」では
あまりに
その
まんま
である。
この
言葉
を
初めて
知っ
た
の
は
大学
の
語学
センター
のWeb
ページ
だった。
要は
母
国語
を
異に
する
人
同士
が
ペア
を
組ん
で
お互い
の
母国
語
で
交互
に
話す
いう
もの
だ。
ケンブリッジ
は
留学生
が
多い
ので
こうした
ニーズ
が
満たさ
れ
やすい
。
たとえば
ドイツ語
を
勉強
して
いる
スペイン
人
と
スペイン
語
を
勉強
して
いる
ドイツ
人
などの
組み合わせ
である。
前半
の一
時間
は
ドイツ語
だけで
話し
、
後半
の一
時間
は
スペイン
語
だけで
話し
たりする。
お互い
に
勉強
したい
もの
同士
なので
もちろん
報酬
は
無料
、
しかも
ネイティブ
の
話す
生
の
言葉
に
触れ
られるという
メリット
がある。
語学
センター
の
説明
によると、「
Conversation
Exchange」の
鉄則
は
二つ
ある。
一つ
は
どちら
かの
言語
で
話し
て
いる
とき
は、
決して
それ
以外
の
言葉
を
使っ
ては
なら
ない。
もし
分から
ない
単語
がある
場合
は
それ
が
どういう
もの
であるかを
その
言語
で
相手
に
伝え
なければ
なら
ない。
もう
一つ
は
それ
それ
の
言葉
で
話す
時間
を
きっちり
半
分
ずつにする
こと
。
もし
どちら
かが
多く
話し
たり、
ある
時
は
片方
の
言語
だけで
次回
は
もう
片方
の
言語
、という
よう
にすると、
相手
は
なんとなく
騙さ
れた
よう
な
気分
に
なる
。という
もの
である。
この
鉄則
は
きびし
すぎる
気
もしたが、
こんな
いい
もの
があるなら
是非
やり
たい、と
思っ
た。
ケンブリッジ
には
英語
学校
が
ピン
から
きり
ま
で
それ
こそ
佃煮
にするほどある
の
だが、
授業
料
は
やはり
高い
。
しかも
個別
レッスン
と
なる
と
相当
の
出費
を
覚悟
しなくては
なら
ない。
早速
語学
センター
の
Conversation
Exchange
担当
者
に
電子
メール
を
送っ
て
申し込ん
で
みる
こと
にした。
それ
が
6月
の
初め
だったろうか。
とにかく
ケンブリッジ
に
来
て
かなり
早い
頃
に
申し込ん
だ
の
である。
ところが
、
返事
がこない。
全然
こない。
そうこう
して
いる
うち
に
学期
が
終わっ
て
しまう
ので、
実際
に
語学
センター
に
様子
を
見
に
行っ
た。
語学
センター
は
ケンブリッジ
の
学生
が
外国
語
を
勉強
する
ため
の
ところ
の
よう
で、
英語
学習
の
サポート
は
あまり
して
い
ない
よう
である。
センター
の
事務所
自体
は
すでに
休み
に
入っ
て
い
たが、
壁
には
Conversation
Exchangeを
求める
紙
が
所
狭し
と
貼っ
て
ある
。
これ
は
ずいぶん
と
ポピュラー
な
手法
の
よう
である。
ところが
英語
とのExchangeを
求め
て
いる
もの
が
意外と
少ない
。
日本人
女性
の
張り紙
もあったが、
なんだか
望み
が
薄
そう
である。
とりあえず
私
も
手元
の
紙
で
日本語
と
英語
のExchangeを
求める
張り紙
をして
き
た。
これ
で
誰か
が
連絡
を
くれれ
ば
ラッキー
である。
日本
でも
街
中
で
人
が
集まる
場所
には
張り紙
がして
ある
もの
である。
こちら
では
雑貨
店
の
片隅
で
郵便
業務
をして
いる
小さな
郵便
局
が
多く
あり、
個人
的
な
売り買い
や
お稽古
事
の
お知らせ
などは
そういう
郵便
局
の
窓
に
ぺたぺた
と
貼っ
て
ある
。
散歩
の
途中
で
郵便
局
の
窓
を
のぞく
と、
英語
の
レッスン
を
希望
する
日本人
の
張り紙
があった。
謝礼
は
安い
代わり
に
日本語
を
教える
、とある。
要は
報酬
付
の
Conversation
Exchangeである。
しかし
この
張り紙
の
古
さ
から
考える
と
どうやら
「
日本語
−
英語
」の
道
は
険しい
よう
だ。
ところで
縁
という
もの
は
どこ
に
転がっ
て
いる
か
分から
ない
もの
である。
どこ
からも
何
の
連絡
が
ない
まま
さらに
数
週間
経ち
、
今
の
家
に
引っ越し
て
ほどなく
の
日曜日
の
こと
である。
道
に
面し
た
庭
で
花
の
苗
を
植え
て
いる
と、
家
の
前
を
通り過ぎる
品
のいい
ご
婦人
と
目
があった。
思わず
お互い
に「
こんにちは
」といって
会釈
する。
日本人
だった。
こういう
タイミング
は
自分
でも
不思議
な
の
だが、
お互い
それ
と
名乗ら
なくても
日本人
と
分かる
場合
、
無意識
に
お辞儀
をして
しまう
もの
である。
お辞儀
をし
合っ
てから「
日本
の
方
ですか」などと
確認
し
あう
こと
がある。
その
女性
は
我が家
と
同じ
通り
に
面し
た
ほんの
ご
近所
さん
だ
そう
である。
英国
人
の
ご
主人
とともに
長らく
日本
に
住ん
で
い
た
の
を、数
年
前
に
ご
主人
の
引退
に
伴っ
て
戻っ
て
き
た
の
だという。
彼女
自身
も
少し
前
まで
日本語
を
教え
て
い
たという。
引っ越し
て
間
も
ない
私
たち
の
ため
に、
ケンブリッジ
で
行わ
れる
催し物
などについて
教え
て
くれる
、と
約束
して
くれ
た。
翌日
彼女
から「
月
に一
回
行わ
れる
日本人
会
が
近い
ので、
その
こと
を
お知らせ
しようと
思っ
て」と
電話
を
頂い
た。
なんと
親切
な
方
だろうか。
色々
教え
て
いただい
た
ついで
に、
実は
Conversation
Exchangeの
相手
を
探し
て
いる
と
言う
と、
ちょうど
元
の
教え子
に
話し相手
を
紹介
して
くれ
ないかと
頼ま
れて
い
た
の
だ、という
返事
である。
うーむ
、
言っ
て
みる
もの
である。
それにしても
なん
という
幸運
な
の
か。
あの
日
あの
時
あの
場所
で
庭
いじり
をして
い
なかったら、
いくら
ご
近所
さん
とは
言え
彼女
に
会う
こと
は
叶わ
なかったかも
しれ
ない
の
だ。
翌日
外出
から
戻る
と、
映画
や
ギャラリー
の
パンフレット
と共に
彼女
の
手紙
が
ポスト
に
入っ
て
い
た。
6月
7月
は
ケンブリッジ
内
の
あちこち
の
アトリエ
が
無料
開放
される
の
で、
その
パンフレット
である。
そして
手紙
には、
早速
話し相手
候補
に
連絡
を
取っ
て
き
たので
その
うち
に
電話
が
来る
かも
しれ
ません、と
書い
て
あっ
た。
話
は
急
展開
である。
話
という
の
は
進む
とき
は
進む
もの
な
の
だなぁ、と
感心
しながら、
あと
は
その
ポーラ
という
その
話し相手
候補
から
連絡
を
待つ
だけと
なっ
た。
…
しかし
、
連絡
が
ない
の
である。(
後半
へ
続く
)
(c) reikona
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