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チュウ太のウィーン日記


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2001年5月29日 火曜日

今日の授業の中心はトップページを完成させることである。すでにY君からは、先週の話し合いで決まったタイトルと紹介文をいれた原案が完成したとのメールも届いている。そこで、先週に引き続き文体レベルの書き換え練習を行った後、皆でパソコンルームに向かった。

まずY君の原案を見る。先週決まったタイトルと簡単な紹介文も挿入され、そのドイツ語訳までが添えられている。なかなかきれいな出来上がりである。しかもY君自身のHPもほぼ完成しているようだ。リンクをたどると美しい画像が現れ、楽しい説明も添えられている。こうやってどんどん完成品を見せてくれると他の学生にとっていい刺激になる。

みんながこのページをのぞき込んでいる間に今度はC君が隣のパソコンを用意しはじめた。「これでどうでしょう。」と見せてくれたのは、なんとまったく新たに作り上げたトップページ。青い背景にぽっと写真が浮かび上がり、そこには「ウィーン・Wien・Vienna」の文字がはめ込まれている。「Vienna」にはちゃんと「ウィーン」のルビが振られている。そして下に「Essen und Trinken」と「Kultur」というドイツ語。各々にマウスを持っていくと「食事」と「文化」という日本語が現れる。そして「食事」と「文化」の目次のページにリンクされている。先週話にでたものがすべて実現している。「すごい!」「かっこいい。」と皆すっかりこのページに見とれてしまった。先の原案作成者のY君から「ここまでできていればもう完璧でしょう。これでいきましょう。」という一言が決め手となり、このC君提案のトップページをもとに「ウィーン・Wien・Vienna」を作り上げていくことになった。

真っ先に率先して原案を作って皆にHPの具体的なイメージを示してくれていながら、それがきっかけでさらによい案がでてくれば、すっと自分の原案をひっこめるこのY君の心配りには本当に頭が下がる。ここには日本語クラスの中心はあくまでも日本語学習者であるべきだ、という日本人留学生Y君の隠れた配慮もあったように思われる。ほんとにいろいろとありがとう。>Y君。

トップページが決まったところで、さらにC君から新たな提案があった。目次のページのタイトルにも隠しボタンをつけて、そこに短い紹介文を載せたらどうかという提案である。それはいい、とすぐにY君が皆のタイトルのリストを作り出した。なるほど、目次にも一言紹介文がつけばさらにわかりやすいだろう。あれこれ大騒ぎしながら皆で文案を練る。ちょっと首を傾げたくなるものも含まれるかもしれないが、それはそれで楽しい紹介文になりそうだ。一通りの原案と各自のページのURLを受け取って、「じゃ、12日までにリンクもつけておきます。」とC君。

最後に、K君ができたてほやほやのページを見せてくれた。今回、初めてHP作成に挑戦したのだが、いったん始めると面白くて一気に作ってしまったという。前々からHPは作りたかったのだがどうやったらいいかまるで見当がつかなかった。先週授業の後にY君からフリーのHP作成ソフトを紹介してもらって、試行錯誤しながら作りあげていったようだ。K君のページは紹介文と地図とで構成され、文章もなかなか読み応えのあるものだった。ただ、ファッション関連の店を紹介しているのに画像がない。「やっぱり写真があったほうがいいんじゃない?」という声もあり、デジタルカメラを貸し出すことにした。

他の人達もそれぞれ12日までにHP原案を完成させてくる予定である。アイスクリーム屋さんを紹介する予定のNさんはもう取材に行ったらしい。ウィーン郊外にある素敵な公園を紹介したいというMさんには今週末にデジカメを貸すことにした。ビヤホールを紹介する予定のM君は「ええ、だいたいまとまっていますから。」と余裕の発言。B君は自分の見つけた「ウィーンで一番美味しい日本料理店」にY君を連れて写真撮影がてら食べに行くことになっているそうだ。みんなそれぞれに張り切っているが、さて、12日にどんなものを見せてくれるのだろう。

☆一言メモ☆
学生達の能力はすごい。新しいものを吸収し、どんどん自分のものにしていく。しかも情報を自ら外に向けて発信するということ自体が、学生の心を惹きつけるようだ。HPを作成するというプロジェクトは単なる語学教育の枠を越えた新しい教育のありかたを見せてくれる。


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